今年の最後を飾る十日月。
年が明けて1月5日、最初の満月となります。しかも十五夜。
ちなみに、しぶんぎ座流星群の極大は4日の夜明け前なので、満月前日。
条件はよくありませんな。
いっぽう、ラブジョイ彗星の方は、
満月を過ぎたころから明るさが最高潮に達して肉眼でも見えるようになるかも。
こちらは、だんだん月の出が遅くなっていくので、
日没後の僅かな時間が観測のチャンス。東の空に注目!
http://parts.nikkei.jp/parts/ds/images/common/st_nikkei_r1_20101003_1.gifhttp://www.nikkei.com/markets/column/globaloutlook.aspx?g=DGXLASDF26H0Q_26122014000000
財政論議の軸足をガラリと変える脱デフレ
2014/12/28 6:00
編集委員滝田洋一
消費再増税を1年半延期したことで、財政健全化の目標の立て直しが2015年の大きな課題となる。20年度の基礎的財政収支(PB)の黒字化が微妙となるなか、安倍晋三首相はPBに変わる新たな物差しを、用意しようとしている。財政再建の軸足が変わるとすれば、金融市場にとっても目を離せないテーマである。
12月22日の経済財政諮問会議。民間議員の提出資料のなかに、興味深い一節がある。「財政健全化の評価に当たっては、フローのPBに加え、ストック面の指標も重視すべきだ」というのだ。
これだけだと判じ物のようだ。安倍首相がより具体的に発言している。
「20年のPB黒字化という目標に、安倍政権はコミットしている。が、この目標は国内総生産(GDP)の伸びとの関係が考慮されないので、PBの指標だけでよいのか」
「本日の民間議員の提案にあったように、ストック面の指標、累積債務残高のGDP比や、投入された資源がしっかりストックに結実しているかなど、財政状況を複合的に見ていく必要があるものと考える」
ストック面の指標のなかでも、政府債務残高のGDP比に言及した点に注目したい。この場合のGDPは名目GDP。日本がデフレから完全脱却し、分母である名目GDPが順調に伸びるようになれば、政府債務残高のGDP比の増大にはブレーキがかかる。
成長と共存する財政健全化のシナリオを、首相は考えだしているようだ。このシナリオのカギを握るのは、例えば成長が持ち直す過程で、長期金利のハネ上がりを抑えることだろう。政府・日銀が足並みをそろえ、「名目成長率>長期金利」という世界を作り出せれば、政府債務残高のGDP比を抑制することも可能だろう。
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それでも、日本の政府債務残高のGDP比はすでに200%を超え、米欧に比べても突出して高い。成長に伴って税収が増えるのか、という疑問も投げかけられている。
もっともこの疑問に対しては、事実をもって反論することができる。企業業績が上向き、賃金も引き上げられたことで、足元の税収はけっこう好調なのである。論より証拠。14年度の4~10月の税収(国の一般会計)は、4月に税率を上げた消費税を除いても、前年同期比で6.2%増えている。
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14年度の政府の税収見積もりは50兆円だった。所得税や法人税の税収が13年度に比べて減るとみていたのだが、仮に消費税以外の税収が13年度並みとすると、14年度の税収は51.7兆円となる。
さらに消費税以外の税収が、10月までの調子で前年比6.2%増え続けるとすると、14年度の税収は53.7兆円となる勘定だ。4兆円近い税収の上振れは、企業収益の拡大と賃上げのおかげである。
安倍首相は税収の実績に自信を深めつつ、15年度以降も名目成長率が上向けば、税収増のトレンドは続くはずだとみていよう。もちろん、成長だけで財政健全化が果たせるわけではないが、経済が下振れしてはすべての前提がくつがえる。市場もこのシナリオに乗りつつあるあるようにみえる。
三井寺の門たたかばやけふの月
鳥宿池邊樹
僧敲月下門